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M&Aで株価が上下する理由|事例を含めて解説

M&A 女性

M&Aは会社の経営と株価に大きな影響を与えるものです。

会社が売買を行う理由はさまざまですが、理由の一つとして株価上昇への期待が挙げられます。M&Aによって株価はどのように変動するのでしょうか。

ほとんどの場合、M&Aの前後は株価が変動しています。

本記事では譲渡側(売り手企業)、譲受側(買い手企業)それぞれについて株価が上がるのか、それとも下がるのかを事例を含めて解説します。

M&Aを考えている方は、株価の変動やM&Aに与える影響を知っておくと良いでしょう。

目次

M&Aが株価に与える影響

株価とは、簡単にいうと「会社の価値・値段」です。

日本国内だけでなく、国外の経済状況、為替、景気、政治状況などに影響を受けています。

企業にとってポジティブな要素があれば企業が評価されるため株価が上がり、ネガティブな要素があれば評価が下がり株価も下がる傾向です。

譲渡側が受ける影響

譲渡側の株価には「買収プレミアム」と呼ばれる付加価値がつくため、株価は上がる傾向にあります。

買収プレミアムとは、買収価額と時価総額(市場価値)との差額を指す言葉で、譲渡側の企業が買取価格を上乗せ(追加)して支払うことです。

もちろん下落するケースもありますが、多くの場合は上昇傾向にあります。

譲受側が受ける影響

譲受側が受ける影響は、M&Aの種類や状況によって異なるのが一般的です。

買収が発表され、事業の業績が上がると期待されれば、株価は上昇します。

反対に、買収に対して期待が持てない場合や買収金額が高すぎる場合には、下落することも考えられます。

M&Aの種類や企業のブランド力、業績などさまざまな要素によって株価が上下に変動しやすいのが譲受側が受ける影響の特徴と言えるでしょう。

M&Aで株価が上がる理由

M&Aで株価が上がる主な理由は、以下の4つです。

  • 譲受側の企業が大手または有名企業である
  • 譲受側の企業が買収を強く希望している
  • 業績アップが期待できる
  • 敵対的買収が実施される

譲受側の企業が大手または有名企業である

譲受側企業が大手企業や有名企業の場合、株価は上昇しやすいと言われています。

買収される企業へに対する期待値が上がり、譲受側企業も新たな成長の機会を獲得したと期待されるためです。

業績の良くない企業であっても、大手企業や有名企業に買収されることによって業績回復の見込みがあると投資家に判断されれば、株価が上昇する傾向にあります。

譲渡側企業だけでなく、譲受側企業の株価も上昇傾向になるのが特徴です。

譲受側の企業が買収を強く希望している

譲受側の企業が買収を強く希望してる場合、株価が上昇するのが一般的です。

買収予定企業を高く評価してどうしても買収をしたいとなれば、買収金額は高額になるでしょう。

譲受側企業が買収プレミアムをつけM&Aを行うため、株価は上昇します。強く買収を希望するのは、譲渡側企業に大きな価値があると判断されたと言えます。

投資家も企業の成長を期待するため、株価上昇の要因の一つとなるでしょう。

業績アップが期待できる

M&Aが実施されて業績アップが期待できる状態になれば、株価は上昇するでしょう。

投資家は、企業の成長を見込んでできるだけ安い金額で事前に株を買い、高い金額で売ることで利益を得ています。

M&Aにより企業が大きく成長するだろうと判断されれば、より多くの株式を買ってもらえるため、株価が上がります。

敵対的買収が実施される

敵対的買収とは、譲受側が相手企業の合意を得ないまま株式を集めM&Aを行うことです。

株主や企業に株式を売ってもらうため、買収価格が通常よりも高くなり、株価が上がりやすくなります。

「株の買占め」になるため、急激に株価が上昇するケースがほとんどです。

M&Aで株価が下がる理由

M&Aを行うことにより株価が下がるのは、以下2つのケースです。

  • M&Aへ期待値が低い
  • M&A後に業績が悪化した

M&Aへの期待値が低い

投資家がM&Aへ期待できない(期待値が低い)場合、株価は下がる傾向にあります。

譲受側は、主に事業拡大や企業の成長を目的にM&Aを行うのが一般的です。

株式を持つ投資家が、M&Aによる企業の成長に期待できなかったり、不安を覚えたりすると株価が下がってしまいます

M&A後に業績が悪化した

M&Aが行われた後、業績が悪化した場合も株価は下がってしまうでしょう。

業績改善や事業拡大を目的でM&Aが行われても、予想に反して業績が悪化してしまうと投資家からの信頼が失われ株価も下落します。

成功すると思われていたM&Aでも、実際には相乗効果が無く業績が悪化し、株価が下がってしまうケースは少なくありません。

M&Aで株価が上がった事例

実際に株価が上がったM&Aの事例を2つ紹介します。

NECとレノボグループ

2016年に電機メーカーであるNEC(日本)は、中国のレノボグループにレノボNECホールディングスの株式の一部を譲渡(売却)しました。

パソコン事業を統括する同社を売却することで、インフラ事業を強化をしたと言われています。

このM&AによりNECは日本国内のパソコンシェア1位を失いましたが、インフラ事業の強化に将来性を見いだされ、株価が上昇しました。

RIZAPグループ

フィットネスジムが有名なRIZAPグループは、多くのM&Aを行っています。

もともとは健康食品や化粧品を扱っていた会社でしたが、トレーニングジムや音楽、アパレルなどのさまざまな分野とM&Aを繰り返してきました。

失敗してしまった事例もあるようですが、M&Aにより得た多様な業種のノウハウを活かして業績を回復させた事業もあるため、株価が上昇しています。

M&Aで株価が下がった事例

M&Aで株価が下がってしまった事例を2社紹介します。

日立製作所

2016年に株式会社日立製作所が株式譲渡を行いました。子会社である日立物流の株式の一部をSGホールディングスへ、日立キャピタルの株式の一部を三菱UFJフィナンシャルグループへ譲渡しています。

両社とも利益の出ていた会社だったため株価への影響は少ないと思われていましたが、業績悪化が不安視され、短期的に株価が下がったと考えられています。

グリー

株式会社グリーは、事業拡大を目指し2011年にインターネット事業会社など9社を買収しました。

事業拡大を期待して株価は上昇しましたが、2012年に景品表示法に抵触しているのではと問題視されたことが原因で業績が悪化しました。

事業内容の見直しやユーザーへのサービス提供方法の変更を余儀なくされ、株価が下がったと言われています。

まとめ

本記事では、主に以下の内容を紹介しました。

  • M&Aと株価大きな影響を与える
  • 譲渡側は株価上昇の傾向にある
  • 譲受側はM&Aの種類や状況により変わる
  • M&Aにより株価が上がる理由は、大手企業の買収、買収への強い希望、業績アップの期待などがある
  • M&Aにより株価が下がる理由は、投資家からの期待値が低い、業績が下がったなどがある

M&Aは、株価に大きな影響を及ぼします。株価の上下は、M&Aが成功なのか失敗なのかを判断する材料となるのです。M&Aを検討している方だけでなく投資家も、M&Aの動きを注視しています。業績の良い企業同士の買収だからといって、必ずしも株価が上昇するとは限りません。

株価下落の要因をできるだけなくし、上昇させられるようなアピールをしていけばM&Aを成功に近づくでしょう。

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